さよなら私のクラマー
- mellowmelodious
- 2020年11月11日
- 読了時間: 3分
更新日:2020年11月20日
久々にマンガの打ち切りで怒っている。
いつ以来だろうか。
野々上大二郎先生の「最後の西遊記」以来だろうか。
曽田正人先生の「Change!」以来だろうか。
月刊少年マガジンの奇跡「さよなら私のクラマー」が、来月で最終回だと。
信じられん。
月マガさん。
月マガさんよ。
頭、おかしなったんか。
やっていいこととわるいことがあるだろ。
どれだけ価値の、意味のある作品だと思っているんだろうか。
つか、アニメ化&劇場アニメ化が決まっているのに、本当に何故なんだろうか…。
「四月は君の嘘」の新川直司先生が描く高校女子サッカー漫画。
「四月は君の嘘」の前作、たった2巻で終わってしまった「さよならフットボール」。
その続きを、リベンジを、「四月は君の嘘」の連載で培った、高まりに高まったマンガ力を炸裂させて描く❝女子サッカー❞の皮を被った炎。
自分がサッカーのマンガを買ったのは、
週刊少年サンデーの伝説・人生の教科書・村枝賢一先生の「俺たちのフィールド」以来。
新川先生は、凄い。
マンガを描くのが本当に上手い。
何かさっき当たり前のように書いた【マンガ力】なんてモノがあるとするなら、それがべらぼうに高い。
特に試合中のアドレナリンが出まくるドラマチックな展開のさせ方、
ヒリつくくらい躍動感のあるコマの割り方、
気持ちいい視線誘導の持って行き方、
見たら暫く目が縫い付けられるイカした構図、
息をのむ❝瞬間❞の切り抜き方、
奥歯が鳴るセリフの言わせ方、
物理的に顔が少しページに近づくほど引き込まれる間、
読んでて思わず声が漏れる人物の配置、
『そう来たか』と思わせる空間の余白に立ち込める空気の描き方、
本を持つ指に力が入る一本一本に熱量が漲ってる線の描き方、
決意の込もったスパイクの音の鳴らし方、
舌を巻く絶妙なカメラの寄り引き等々が、それはもうセンス最高でシビれる。
出て来るキャラは全員愛おしいし、サッカーへの愛とロマンがバッキバキに伝わって来て、何度鳥肌を立たせられたか、泣かされたか分からない。
毎回毎回読むのが本当に楽しみなマンガって、心が躍るマンガって、そんなにない。
ないんスよ。
因みに、自分が一番好きなキャラは敵チームのひとつ、浦和邦成高校の安達太良アリス。
相方の天馬夕との百合カップリングは、個人的にマンガ史上最高の百合だと思う。
まぁ、自分が百合作品をそんなに読んでいない所為もあるでしょうが、それでも、ふたりの見開きの見せ場では魂が震えました。
灼アツい。
ホントに❝百合❞の形をした炎。
主人公たちのチームが一度負けている、この浦和邦成高校との再戦が次回の最終回というのが、また…アリスと夕が見れるのは嬉しいんスけど…つか、一話じゃしっかり試合は描かれないよな…。
あーあ、本当に終わってしまうんだろうか…。
嫌だなあ。
悲しい。
タイトルを変えて、プロ編がスタートしたりしないだろうか。
寂しい。
嗚呼、新川先生、大好きです。
本当に素晴らしいマンガでした。
ありがとう御座いました。
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